イチローが放ったブーメラン、本物のプロフェッショナルとしての立ち振る舞いとは。

歴史
03 /16 2019


2014年4月9日、イチローは野村克也が持つ日本プロ野球記録の3017試合出場に日米通算で並んだ。この時のインタビューでイチローはこう答えている。

(3017試合出場について)だから? という感じですね。出ているだけでカウントされるものに僕は価値を見いだせない。それに尽きる

至近距離から座ったまま集中力を要する一日百球以上もボールを受けるキャッチャーと、平均5・6球前後のボールしか飛んではこないライトでは出場する疲労度は雲泥の差があることは素人でも想像はつくが、野村克也という大先輩に対して微塵のリスペクトも感じさせぬ無礼な言葉として当ブログでは印象に強く残っている。おそらく野村克也に対する個人的なわだかまりがイチローにはあるに違いない。そしてその言葉が野村克也にも届くことは十分に承知しながら、ここぞとばかりにそのわだかまりを表出すことに何のためらいもない。

では、日本プロ野球記録を数多くコレクションする王貞治がもしその出場記録も持っていたとしたら、イチローはインタビューで同じような言動を取っていただろうか。尊敬する王貞治の記録なら、にこやかな表情で手のひらを返したような態度をイチローは取ったに違いない。(残念ながらイチローが人を見て、時に態度を大きく変える人物であることは明白である。)

(プロとして求められるパフォーマンスを発揮できなければ)試合に出ていることそのものに価値はないと言い切ったイチロー。スプリングキャンプの成績、打率0.080。2018年投手の平均打率にも満たない。真のプロフェッショナルとしての矜持とは、そして責任の取り方とは果たして如何にあるべきなのだろうか

辞めさせたがっている人も多いとイチローは言うが、「プロとして最低限、保障すべきプレーの品質とはどうあるべきか」についてどう考えているのだろう。セイバーメトリクスのWARという指標もまた、そのラインを明確に設定し、選手が試合に出場するだけではそれだけで戦力としての価値はないとしている。出ない方が余程ましであると認定される選手がいるとセイバーメトリクスでは考えられている。

現状のイチローはWAR0.0を超えることはもはや不可能だろう。

野球の神様から与えられたギフト(才能)を不断に磨き抜くこよって、イチローが成し遂げた不滅の世界記録は4376安打。イチローこそ、世界で最もヒットを放つことによってファンを最も数多く喜ばせてきた選手だったと言える。そのイチローが最後に野球の神様からギフト(贈り物)として用意されたのは、自らのキャリアをスタートさせた母国・日本での開幕試合出場であった。特別に祝福された存在なのだと思う。

しかしこれまで自分のプレーに対しては厳しい品質管理をしてきた本物のプロフェッショナルならば、最後まで己のプレーの品質に対して一貫した厳しい態度で臨むべきではないだろうか。かつて野村克也へ放った厳しい言葉はブーメランとなって自らを報復する。

来るべく日はもうそこまでやってきている。


大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。