メジャーリーグ最古のチームはシンシナティ・レッズではない

歴史
02 /03 2019


ナショナルリーグが設立されたのが1876年。ちょうどアメリカ独立宣言から100年後のことであった。

そのナショナルリーグに先駆けて、1869年にはじめて誕生したプロ球団をシンシナティ・レッドストッキングスという。このプロチームはまるでサーカス団のように旅から旅をして各地の素人チームを相手に華麗なプレーをし連戦連勝を繰り広げ、興行によって金を稼ごうとするもののわずか一年で頓挫する。

しかしシンシナティ・レッドストッキングスの監督ハリー・ライトは挫けることなく、1871年に「ボストン・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)」を立ち上げ、全米初のプロ野球リーグであるナショナル・アソシエーションに加盟する。尚この時シカゴ・ホワイトストッキングス(現シカゴ・カブス)も加盟する。シカゴ・ホワイトストッキングスはシカゴ・ホワイトソックスのルーツにあたるチームではないためにここにも注意する必要がある。

◎ポイント 現在もMLBで残っているのはレッドストッキングス(現・ブレーブス)とシカゴ・ホワイトストッキングス(現・シカゴ・カブス)の二つだけである。

やがて「シンシナティ・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)」はボストンへ移動し、「ボストン・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)」と名乗り、ボストンからミルウォーキーへ、そして現在のアトランタに居を構えることに至った。

◎ポイント アトランタ・ブレーブスの名前の変遷

シンシナティ・レッドストッキングス(1869年
ボストン・レッドストッキングズ (1871年 - 1875年)
ボストン・レッドキャップス (1876年 - 1882年)
ボストン・ビーンイーターズ (1883年 - 1906年)
ボストン・ドゥーブス (1907年 - 1910年)
ボストン・ラスラーズ (1911年)
ボストン・ブレーブス (1912年 - 1935年)
ボストン・ビーズ (1936年 - 1940年)
ボストン・ブレーブス (1941年 - 1952年)
ミルウォーキー・ブレーブス (1953年 - 1965年)
アトランタ・ブレーブス (1966年 - )

1882年にこの最古のプロチームである「シンシナティ・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)」の移動した後釜に座ったのが、現在のシンシナティ・レッズ。つまり、最古のチームである「シンシナティ・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)」と「シンシナティ・レッドストッキングス(現 レッズ)」と名前は同じではあるが 全く別のチームなのである。

あくまで現在のシンシナティ・レッズの創設はオフィシャルとして 1882年にある。一方、アトランタ・ブレーブスのツールを辿れば1869年のシンシナティ・レッドストッキングスまで遡ることが可能となる

1975年のワールドシリーズはシンシナティ・レッズVSボストン・レッドソックスであった。歴史に残る激闘であったといわれいる。シンシナティ・レッズはシンシナティ・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)を、ボストン・レッドソックスはボストン・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)をオマージュとして設立されている。だからこそ1975年のワールドシリーズのVTRを見ると2つのチームのユニフォームは瓜二つなのです。

もしメジャーリーグで名門と問われたら、圧倒的な優勝回数を誇るNYYでももちろんかまわない。しかし私ならアトランタ・ブレーブスを挙げる。なぜならもともと市民のスポーツであったベースボールをショービジネスの興行としても十分にビジネスとして採算が取れるとハリー・ライトが閃き、最初にプロチーム、シンシナティ・レッドストッキングス(現 アトランタ・ブレーブス)が誕生しなければ、プロリーグなどそもそも成り立なかったからである。

結論

トラディショナルオープナーと言って、かつてメジャーでは最古のチームに敬意を払いシンシナティ・レッズの試合だけを他のチームに先駆けて1試合のみ開幕試合を行っていた。あるいは2015年にシンシナティでオールスターゲームが行われた際も、シンシナティ・レッズこそがメジャー最古のチームであるとそれを最大のセールスポイントに挙げていた。

しかしメジャー最古のプロ野球チームは現在のシンシナティ・レッズではなくあくまでアトランタ・ブレーブスであり、かつてシンシナティ・レッドスットキングスと呼ばれていたチームである。そして、それは繰り返すが決して現在のシンシナティ・レッズのルーツに繋がるチームではないのである。

メジャーの歴史における初歩的な知識であるため、是非 抑えておいて欲しい知識でもある。




大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

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「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。