菊池雄星、メジャー左スターター91.5マイル以上を投げる27歳以下はわずか9人しかいないというボラスの罠

セイバーメトリクス
01 /07 2019


スコット・ボラスは「菊池雄星、メジャー左スターター、91.5マイル以上を投げる27歳以下はわずか8人しかいない希少な存在である」ことをセールスポイントとして売り込みをしていたようです。

この数字を眺めてどう思われたでしょうか。菊池はメジャーでも速い投手に属すると思われた方がいても決しておかしくはありません。しかし率直に個人的なファーストインプレッションを申し上げるならば、ここには実に狡猾な数字のトリックがあるのではないかというものでした。

そこでこれから、調べた事実だけを淡々と列挙していきます。

まず、メジャー全体でも120回を到達している27歳の投手は全部で47人です。その中で左投手の割合は30パーセントであり、14名でした。


スネル 96.5
レイ   94.1
マッツ  94.0
ロドリゲス 93.7
ニューカム  93.4
ロンドーン  93.1
スアレス  92.5
ヒーニー 92.5

菊池 91.5

菊池は14名中9番目のスピードあり、実はメジャーの中で遅い部類に属することがわかります。

実際メジャー全体の27歳以下のスターター平均球速を調べると 93.8マイル。ブルペンの平均球速に至っては 94.8マイル。91.5マイルという数字の持つ菊池の現状が客観的にも明らかになってきたのではないでしょうか。

結論

データの切り取り方次第で、商品の魅力を最大限に引き出そうとするボラスの魔術に嵌らないだけのリテラシーがなければ、その認識はマスメディア(ライター)のレベルを超えることもできない

数字に対する感覚を研ぎ澄ますことが、セイバーメトリクスの分析の第一歩でもある。

大谷レベルのファーストボールを投げるスターターはメジャーにゴロゴロいるという説を日本ハム時代に当ブログが一蹴したのも同様であり、可能な限り数字を根拠にして雰囲気でモノを語ってはならない。2018年大谷レベルの球速を持ったスターターはメジャーでも片手で足りるものであり、数人レベルであったことがデータでも明らかになっている。





 

大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。