やはりラルーサは名将である 短期決戦の箴言 

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09 /28 2015
雑誌を読んでいるとラルーサのインタビュー記事の一文に目が奪われました。

いつもベンチでよく言ったものだ。「ワールドシリーズはベガスみたいなものなんだ。だから細かいことは気にしないで、恐れずにトライしろ」

この意味するところを自分流に噛み砕けば「ペナントのように最後は実力がものをいうステージとは違い、運が大きく左右する短期決戦を勝ち抜くには一か八かのギャンブルを仕掛けるラスベガスモードに切り替えることが重要であり、リスクを恐れることなくチャンスに対してより敏感になることが大事だ。いけると思えばレギュラーシーズン以上にどんどんチャレンジし仕掛けてゆけ」というものです。風林火山にもあるように、ペナントでは山のようにじっと動かないことが非常に重要なシーンがあります。例えば栗山監督やジラルディ監督にこの動かざる部分に非凡さを感じることもあるのですが、しかし短期決戦でこれをやったら間違いだということです。たとえば動かずにオリンピックで惨敗したのが星野JAPANでした。ぺナントと短期決戦では当然、戦い方を変えるべきであり、それが戦いの原理というものです。


KCヨースト監督に見る 真のリスク管理とは何かで私はこういう記事を書きました。

「一発勝負であればあるほどに実力よりも運に左右されるために、<奇襲性><ギャンブル性>というファクターはリターンが大きいために短期決戦においてはより大きな価値が出てきます。よってペナント時以上にリスクを取ってでも前に出るという姿勢は基本的に正しいあり方です。

ところがALCSまでは縦横無尽に走り回っていたにもかかわらず大事なワールドシリーズの一戦を目の前にして、KCはほぼ全く走らなくなりました。切り札のゴアは一体何のためにベンチ入りしていたのか、さっぱりわからないという状況でした。ベンチコーチのワカマツいわく「盗塁は失敗した時のリスクが大きいためにサインを出しづらい」であり、大事に試合を運んでゆく慎重な選択をKCはしたということになります。結論から言いますとKC最大の武器であった<機動力>を自ら封印してしまったのはヨーストの完璧なベンチワークミスであり、監督自らが失敗のリスクを怖がって、チーム全体の勢いに大きなブレーキをかけてしまったということです。」

大事な一戦にかける姿勢として、ギャンブルを推奨する指揮官とリスクを恐れる指揮官。同じような状況にあっても、180度違う判断を下しているわけです。結論からすればセイバーメトリクス的にもラルーサの言うことが正しいと言えます。一事が万事なのであり、様々な場面で監督によって判断は180度違うシーンがたくさんある。つまり監督によって大きく戦局は変わる可能性があることをこれらは示唆しています。ラルーサの師でもあるスパーキー・アンダーソンはMLB史上最高のワールドシリーズに数えられる1975年の対レッドソックス戦を回顧するにあたって、シリーズ中盗塁が6個あったことの重要性についてさりげなく述べています。

昨年のワールドシリーズのKCからすれば最大のポイントは第4戦の中盤継投にあったと私は考えています。あの急所を抑えれば80~90パーセントこのシリーズをものにできるという場面に対して、シリーズ全体を俯瞰し的確にクリーンヒットしてくるのがラルーサなのに対して、ヨーストという人のピントはややずれており勝負の山場にどうしてもフォーカスできない。これは指揮官としての才覚の問題です。

昨年のKCに限れば、盗塁を失敗したことが問題なのではない。大舞台でリスクを恐れる余り、盗塁そのものを企画しなかったことこそが最大の問題であったのである。


大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。