大谷翔平は戦略的にチームを厳選すべきである 二刀流にフィットするチームの条件を戦略的に考える

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11 /18 2017
メジャーの歴史においてセイバーメトリクスを戦略に組み込んで目覚ましい結果を出したチームと言えば、言うまでもなくマネーボールでも有名なオークランドです。スモールマーケットのチームを如何に強いチームにするのかとビーンが考え抜いた結果、それまでの常識を捨て去って、セイバーメトリクスを駆使することによって、一定の成果を出しメジャーの歴史に大きな足跡を残すことになります。

そのオークランドの成功を後ろから見てセイバーメトリクスの有効性をはっきりと確認したエプスタインは、その技術を用いて、ビックマーケットのチームが実践したらどうなるのか実験をやってみた結果、ルースの呪いを破ることに成功しました。強者の戦略としては、OAKの弱者の戦略を包摂してしまえば、後はマーケットの大きさによって一気にアドバンテージを得ることが可能になる。

マネーボールのオークランドに限らず守備シフトの革命を起こしたのはレイズのマドン監督であり、フライボール革命のフロントランナーであったのは、弱小時代のアストロズである。

オークランド、レイズ、アストロズ。いずれも共通するのはスモールマーケットであるという点にあります。およそ革新的な出来事というものは、成功を収めている強者、伝統を重んじる保守的なメインストリームからは生じないことを歴史的にも示唆しています。

「大谷の二刀流に反対していた人たちは誰か 改めて検証する」より抜粋

「幕末好きで日本のプロ野球の歴史に革命を起こしたいという栗山監督と大谷の意志が二刀流というアイデアによってがっしりとベクトルを一にした。すなわち二刀流によって時代に革命をもたらそうとした点において、栗山監督と大谷翔平は監督と選手という垣根を超えた同志であったのではないのか。」

なぜ大谷翔平が惹かれる明治維新は、薩長土肥から始まったか?

中央にいた幕府そのものがこれまでの既得権益に縛られて時代の変化を正しくを読み解くことができず、自ら変革することはできなかったからであり、既成概念に囚われない、中心から遠く離れた地方の雄藩から身軽な数多くの志士が誕生しはじめて革命は起きました。

これらを踏まえて考えていった時、保守的な常勝が義務づけられている大都会のビックマーケットで大谷はキャリアをスタートさせるのがベストなのか、それとも育成に力点を置きながらも、いずれはジャイアントキリングを模索している革新的な地方のスモールマーケットからキャリアをスタートさせるべきか、どちらを大谷二刀流は戦略的に選択すべきかは自明なものとなってくる。

平たく言えば、ヤンキースは二刀流の大谷が戦力になるかどうかという観点を重視して捉えているのに対して、大谷は本来の力を発揮するためにも育成に力点を置いてチームを見ている。ここに大きな認識の齟齬がある。

また投手と打者のプロスペクトがメジャーへ上がるまでの時間を統計的に眺めても、圧倒的に投手の方が早くメジャーへ昇格しやすいというデ―タもあるように、大谷二刀流を順調にテイクオフさせるには、ピッチャーズパークの方を選択するのが戦略的にも理にかなった選択であると言える。

なぜならば二刀流を出来る限り早くチームメイトにも認知させることを考えた時、まずはメジャーという異質な世界に適応がよりしやすいピッチングで実績を作る方が、セイバーメトリクス的には容易いと考えられるからです。この順番を間違ってはいけません。

ヒッターズパークであれば投手大谷とっては不利だが、同時に打者大谷にとっては好都合であるとして発想を変えればいいと物事を単純に相対化して眺めることをもって、戦略的とは言わない。物事には優先順位というものがある。パークファクターという観点から考えていった時、二刀流は投手大谷に重きを置くべきであり、それが戦略的であるということです。

短所となる可能性の高いものを引き上げるというよりも、まずは長所となる可能性のあるものを伸ばす方向性が大事になる。

なぜダイヤモンドバックスをおすすめできないのかというと、チェイスフィールドがクワーズフィールドにつぐメジャー屈指のヒッターズパークであるということ。更には二刀流はフロントも含めたチームの組織全体がベクトルを一にできないとなかなか成功しにくい中、果たして未だに二刀流を否定する頭の固い人物がいるバックスのようなチームで大谷二刀流は成功するのかという疑問は大いに残る。

ほんとうに義理人情だけで、二刀流を否定しているようなフロントが一部にいるチームへ大谷は行くのだろうか。それよりも大バッシングの四面楚歌の中にあっても、共に志をもって耐え抜いた栗山監督との絆の方が今の大谷にとっては数段、大事であることは推察するまでもありません。

戦略的には目的に向かって意識も含めてベクトルが一つに集約されていることが極めて大事になってくる。

結論

大谷二刀流にフィットするチームの条件。

●戦略性が高くローテ5人制などには決して縛られない革新的で柔軟性のある組織であること。
●大谷二刀流を育成し起用するだけの猶予をたっぷり与えてくれるチームであること。
●できればDH制がありホームが天然芝でかつピッチャーズパークであることが望まれる。

もしも大谷翔平が二刀流によって革命をメジャーで起こそうと思うならば、戦略的な観点からしてナリーグ限定で考えればダイヤモンドバックスよりも、パドレスを選択すべきなのではないか。言うまでもなく、ペトコパークはメジャー屈指のピッチャーズパークでもある。

大谷二刀流というプロジェクトは、大谷個人の手を離れて不可能であると思われている世の常識を根本からひっくり返す<革命>を野球の枠を超えてベースボールの世界においても起こそうと静かな野望を抱いている。

分業化こそが進化の歴史そのものであったメジャーの歴史において、大谷二刀流を成功させることのインパクトを正しく捉えることができるのかが争奪戦の勝負の分かれ目になる可能性もある。メジャーのGMはともすれば自らのチームの人気や力を戦略的に如何に強くするのかと考えがちではあるが、栗山監督や日本ハム、大谷翔平が見据えているものとは、一チームの勝利という範疇を超えてもっとその先の遥かなる地平線を睨んでいる。

一つだけ言えるのは最速165kmを投げられる投手でありながら、日本のプロ野球においてとは言え、5試合連続本塁打、OPS1.000を超える野球選手は世界でただ一人だけです。バムガーナーに165kmを投げることはできません。

まさしく世界の一人の逸材。しかしそうした天才も置くべき環境を見誤れば、成功する革命もとん挫する可能性は否定できない。大谷二刀流を成功させるにあたっては戦略的にチームを厳選すべきである。

お知らせ

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大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。