「4番・ピッチャー大谷」は、二刀流という芸術作品をメジャーへ送り込む栗山監督の強い所信表明でもある

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10 /06 2017

未だに中四日のメジャーでは二刀流など不可能であるとして、打者か投手かどちらにすべきか、ああでもないこうでもないとする人たちは、この大谷翔平のメジャー移籍に関しては周回遅れというよりもスタートすら切っていない状況下にあると言ってもいいでしょう。将来的にはDHのクローザーに収まるかもしれないし、肩を壊して打者一本になっているかもしれない。いろいろなシナリオは考えられるものの、大谷翔平の2018年のメジャーキャリアはスターターかつ打者としてデビューすることになるのは確実です。

大谷翔平の目的が投手一本で単にメジャーへ移籍することならば、日本ハムを経由する必要など全くなく、直接ドジャースへ入団すれば良かっただけの話なのです。

大谷翔平の移籍先は、9月にローテを6人で回したパドレスになるだろうとも言いました。

しかし書いている途中でタブロイド紙とまったく同じ土俵にのっていることに気づき、先日の記事の後半から少し色合いを変えました。大谷がどこへ行くのかも大事ではあるが、それはタブロイド紙に任せるとして、当ブログではより奥深いものを探求することをテーマとしてゆくこととする。

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この記事は栗山英樹という野球人のオマージュとしても、書いたものです。

何の利益にもならないのに、なぜ、栗山英樹は億にもならんとする大金と自らの膨大な時間を使って「マイ・フィールドオブドリームス(栗の樹ファーム)」を作るために尽力をするのか。栗山英樹という人物の行動は、常人では理解しがたいものがあります。しかしこういう打算を度外視できるような理想家肌の人物でなければきっと大谷翔平を説得できなかっただろうし、指導もできなかった違いありません。

デビュー一年目、あれだけのバッシングを浴びても栗山英樹の断固として大谷二刀流を守り抜いた後姿を、大谷翔平はしっかり見ていたはずです。あの逆境を共に潜り抜け、日本一も達成し、メジャー移籍まで確かな道筋をつけた監督への信頼。この師弟の深い絆は、周囲からはちょっと計り難いものがある。

一方でこの二人をバッシングしていた野村克也は未だにかく語りき。

「もし俺が監督で、今の大谷を預かったとしたら、二刀流はやらせない。迷わずピッチャーに専念させるね。」

固定概念は最大の敵であると野村克也は自説を散々述べつつも、「二刀流などプロ野球でできるわけがない」という固定概念に自ら嵌り込んだのが野村克也自身であったのは、余りにも皮肉であり、この固定概念に縛られなかった、唯一の人物こそが野村克也が嫌いな栗山英樹であったというのも紛れもないファクトでもある。

投手としてだけなく打者大谷をも視察するメジャーのスカウトを日本に集結させるという揺るぎない二刀流の実績によって、野村克也の固定概念を露にした張本人こそが栗山英樹でもあり、野村克也にしてみれば恥をかかされたという思いはどこかにきっとあるはずです。

大谷二刀流とは大谷翔平だけの力によってなされたものではなく、<栗山英樹という監督の指導力>と<日本ハムの組織力>が三位一体となって、はじめて成立した一つの芸術作品でもある。メジャーのスカウトが集結する姿を見ても大谷の日本ハム入りは大成功であったと言える。しかしプライドか根深い嫉妬からか原因はよくはわからないが、いずれにしても栗山英樹を賞賛する言葉を野村克也はただの一言も未だに贈ることができないのです。

結論

大谷だけを称賛するのは、絶対に何かが違う。「4番・ピッチャー大谷」は、二刀流という作品をメジャーでもデビューさせるという日本ハム・栗山監督の強い所信表明でもある。

固定概念に囚われないためにはいったい何が必要なのか。そこに必要とされるものこそ<真のリベラルアーツ>である。



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この<偉大なるベースボールの力>というテーマをにした記事を通して、タブロイド紙との差別化を計ることに成功することができたのかは、よくわからない。ただ当ブログの基本理念でもある「リベラルアーツの力を信じる」というポリシーだけはこれからも掲げ続けていこうと思う。

大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。