歴史的な大失速、ドジャースが決断すべきこと

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09 /15 2017

ダルビッシュが好投する昨日の直前にこの記事は書いたものです。

エースカーショウによってストップされた73年ぶりの11連敗。PO進出自体に問題ないものの、メジャー最低勝率争いをしているジャイアンツにまで苦戦を強いられるドジャース。8月まではメジャー最強であったドジャースが9月に入りメジャー最弱のチームへとがらりと転落したことは数字上も明らかになっています。9月に入ってからの得点力NL15位・防御率NL13位ともにスタッツはリーグ最低レベル。ここまでチームに力がなければロバーツ監督が采配しようにも限界がある。9月に入ってからドジャースの大失速のために、フロントに打てる手はない。仮にドジャースがNLDSへ進出してもあっさり敗退する可能性を否定できなくなってきました。

あらゆる物事には慣性の法則が働いています。

2014年のOAKもぶっちぎりで地区優勝するかと思いきや、主砲セスペデスを放出するというミスを犯しよもやの8月以降の大ブレーキによって地区優勝をさらわれ、ワイルドカードへ回りKCにも延長で奇跡的な大逆転敗けを喫し9-8で敗退。かたや2007年ロッキーズはラスト怒涛の10連勝を含む13勝1敗でワンゲームプレーオフへ滑り込み、奇跡的なサヨナラ勝ちでNLCS進出 NLCS3連勝、NLCS4連勝でワールドシリーズに入ったことがありました。ちなみに2014年のロイヤルズもALCS3連勝、ALCS4連勝でワールドシリーズへ。(両チームともWSでは負けましたが原因はそれぞれ別にあります。それについてもこれまでの何百の記事の中で触れています。)

たしかに<勢い>というものは極めて感覚的なものでもあり、それを線形のセイバーメトリクスによって客観的に数値化して表現することはできません。しかしそれは単に線形における知の限界を示しているに過ぎず、<勢い>や<流れ>というものは本質的に非線形な複雑系に属するものです。解説者が安易に連発する<勢い>や<流れ>だけでベースボールを語り切ることなど到底、不可能であるが、<勢い>や<流れ>という要素を切り捨てることによって、はじめてベースボールを理知的に語れると思い込んでいるとしたら、それはとんだセイバーメトリシャンの思い上がりである。ほんとうに知性があるというならば、線形における知の限界をきちんとわきまえるべきであると私自身は一貫して考えています。

後から振り返ってあの歴史的な11連敗があったからこそ、ワールドシリーズ優勝することができたのだと回想できるには今ドジャースは何をし、どう考えればいいのでしょうか。正直よくはわかりません。ただ元ドジャースの外野手でもありボストン時代にはロバーツ監督は2004年のヤンキースとの戦いで世紀の「the steal」を決めて絶体絶命のピンチからボストンを世界一まで伸し上げることに成功しました。

すべての流れを変えたのは、ロバーツの盗塁であったとされています。

ピンチをチャンスへ変える勝負の一手が鮮やかに決まった時、勝利への扉が開いてゆくものなのかもしれません。今のドジャースの状態では力で押し切れる程、POの勝負は甘くもない。

サンクコストという経済用語あります。どれだけ高い代償を支払ってダルビッシュを獲得しようが、シーズンの成績がパットせずに冷静に眺めた時、ダルビッシュを見限るのが最も賢明な選択であると判断した場合、サンクコストと割り切ってダルビッシュをローテから外すというのも一つの英断と言えます。しかし翻って考えてみた時、ダルビッシュ獲得こそフロントが賭けた最大の勝負の一手であった以上、今のドジャースにはダルビッシュに二番手を託す以外に選択肢はないのではないか。

ドジャースが世界一になれるかどうかは、NLDSのカーショウ、ダルビッシュのワンツーパンチがどれだけ機能するのか、スターターに対する勝利への比重はより大きくなっています。強いチームほど勝利をするためのオプションが多いわけですが、今のドジャースにはいくつものオプションがあるわけでもありません。ダルビッシュが投げた試合は全勝するくらいでなければ、今のドジャースでは戦力的にきついものがあるのではないか。ウッドも後半バテがきたためか、映像でもはっきりわかるようにすっかり昨年までのボールの切れに戻り、被本塁打率が急増しています。先日のマエケンは試合開始時間が伸びすぎたために調子を測るにはさすがに不適切であり、それを除くならば後半戦に入ってからのボールの切れ、スタッツはいずれもウッドよりもマエケンの方が上。ウッド直近8試合の防御率は5.10。次回もしウッドがまた打ち込まれ、マエケンが再び好投したならば、ウッドを切ってマエケンを取るという選択肢はあるのではないか。

シーズンの数字に惑わされることなく、正しい決断がドジャースには求められています。ちなみに、過去の歴史においてシーズン中に10連敗以上したチームでWS制覇したチームはひとつもない。

結論

レギュラーシーズンの成績を一切合切括弧に入れて、勝負の一手であったダルビッシュで押しつつも、同時にこのままボールの切れも戻らず不調ならばウッドを切るという決断をできるのかどうか。

フロントや監督の本当の意味での決断力が今試されようとしています。

誰かを選ぶということは誰かを切ることを意味しています。レギュラーシーズンでは一時的な失敗も許容し長い目で全体を俯瞰するような視点が大事になるように、短期決戦では<切る>という決断力がチームの命運を決することになるはずです。


大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。