2017年、大谷翔平争奪戦を制すために、最大のキーとなるものは何か

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01 /11 2017

究極のメジャー志向であった高校時代の大谷翔平はドラフト直後に「自分の気持ちは変わりません。評価していただいたのはありがたいですが、アメリカでやりたいという気持ちは変わりません」と語りメジャーへ本気度はガチであったと言ってもいいでしょう。

2016ドラフト6位で指名された履正社の高校生も、指名が低ければプロ野球は考えていないと表明していましたがその後の展開が全く異なりました。履正社の高校生が日本ハムと面談することすらなかったのに対して、大谷の賢いところは人の意見に耳を傾ける柔軟性が備わっていたという点にあります。その一方において、田中やダルビッシュが「投手一本へのすすめ」をアドバイスしようが大谷は自らの信念を曲げることは断じてしなかった。人の意見に耳を傾ける柔軟性と周囲の意見に惑わされない強い信念の深いバランス感覚にこそ、大谷翔平の賢明さが如実に示されている。

日本ハムの「夢への道しるべ」というプレゼン資料では、大谷がメジャーで活躍するというゴールを達成するためにどういった手段があるのかを明示し、どのルートを辿るのが夢を実現するために最も合理的であるのか客観的なデータに基づいて大谷の知性に訴求したものであり、日本のプロ野球の歴史に残る一級の資料となりそうです。メジャーのチームは2017のオフに向けてこの資料を十分に研究しなければ大谷獲得争奪戦の勝利は覚束ない。

メジャーでは投手一本という大谷へのオファーをしたところは、その時点で完全に脱落確定です。ALであってもDH契約と投手契約の二つを提示し、具体的に二刀流を実行するにあたってどういうプランがあるのかを示せるところはNLよりも有利になる可能性があります。例えばDHで60試合、先発で25試合の機会を用意するためにどういうチーム編成をするのか、具体的なプランを出せるならばALの方が俄然、有利になる。

今でも一部のファンはメジャーで二刀流はできないと決めつけている方もいますが、全く理解できません、大谷の超売り手市場であり、主導権はメジャーのチームにはありません。大谷はマエケンのように選んでもらうという立場ではなく、どのチームへ行くのか選択権は大谷にあります。大谷は日本でやってきたことを率直に評価してくれるチームを希望している以上、二刀流でもってメジャーへ乗り込むことだけはほぼ確定です。

大谷翔平を口説くには、単に義理人情だけでは難しいこともはっきりしました。もし大谷が情だけの男であるならば、ドラフト直前に、「メジャー(もっとはっきり言えばドジャース)へ直接挑戦する」とも公言し、悪い時でもずっと見守り続けたドジャーススカウトの情熱は高校生の大谷にも十分に伝わっていたはずであり、あのまますんなりと日本ハムと会談することもなく、ドジャースと契約を結ぶという選択肢も十分にありました。しかし日本のプロ野球全体を一人の高校生が翻弄するという構図であったにもかかわらず、最終的に情よりも理性を優先し大谷は無意味なプレッシャーに囚われることなく君子豹変、極めて難しい決断を下すことに成功しました。

元ドジャースのスカウトが日本のプロ野球よりもメジャーの環境の方がいいのだと4年前とほぼ全く同じ内容の繰り言を言っています。結論から言うと、だからこそドジャースは日本ハムとの争奪戦においても負けたのだというのが率直な感想です。なによりドジャースへ行けば二刀流を実現することはまず不可能だったのであり、現在の大谷翔平にとって二刀流こそが、彼のアイデンティティそのものであり成功感覚と不可分なものであるという視点がそこからはすっぽり抜け落ちているのです。誠実なる日本ハムの高い知性と栗山監督の奇抜なアイデアの完全勝利であり、どれだけメジャー文化の優位性を懸命に説いたところで外周で元ドジャースのスカウトの言葉は4年前からぐるぐる回り続けて、本質にたどり着くことがない。何をもって成功なのか、結局において何よりも本人が納得できなければそれは真の成功ではない。大谷は日本ハムを選択して大正解であったとインタビューでも答えている以上、敗北を素直に認めつつつも、その敗北した原因を分析し次につなげてゆく方が生産的でもあり有意義なものとなる。文化を相対化するという記事の試みはともかく基本的な内容は4年前の繰り言であり、今更感は半端ありません。

2017年、大谷翔平をメジャーへ突き動かす最大のキーとなるもの。それは 大谷の心の琴線に触れるような知性と情熱を内包する<言葉の力>であり、その言葉を有するチームこそが、最終的にこの大争奪戦を勝ち抜くことになる。

では、どこが最も優れたプレゼン資料を作れるのか。

日本ハムと業務提携しているパドレスがアドバイスももらえる立場にある以上、極めて有利になるのは当然のことです。もしこのような絶好の状況さえパドレスが活かせないようであればフロントの能力に問題ありです。日本ハムはその交渉力によってドジャースが絶対的優位な状況からなぜ大逆転できたのか。ここを正しく分析できたフロントを有するチームがおそらく2017年の争奪戦で勝ち抜くことになります。

追記

10日も前からアップしようかと思いつつ二の足を踏んでいる記事があります。もしドラゴンスレイヤーというワードが出てきたら、お蔵入り予定だった記事です。

大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。