ブライス・ハーパーの覚醒までの時間とベースボールというゲームの特性

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06 /10 2015
田中から放った今日のHRもそうですがハーパーの放つ打球が一旦高く舞い上がると、それは全盛期のアレックス・ロドリゲスの右中間へ打球と同じくなかなか落下することなくそのままスタンドインとなる特徴が見られます。ハーパーの覚醒に要した時間はおよそ4年から5年。日本ハムの中田もまた覚醒するまで、5年から6年はかかりました。


上原のように巨人一年目で20勝ERA2.00台という活躍を新人であっても投手ならすることのできるのがベースボールという競技の大きな特性のひとつと言っていいです。20勝ERA2.00台を打者換算すれば打率300HR40本くらいに相当すると考えてもいいですが、一年目でいきなりそれだけの成績を残せる野手は日米問わずほぼ皆無です。そういう意味ではプホルスなんかは規格外と言っていいでしょう。


ではなぜ、べースボールという競技では投手よりも打者が覚醒するまでに時間を要するのでしょうか?


翻ってそもそも球技全般という視野で眺めた時、おおよそどの球技でもボールを持っている方が攻撃側です。ラグビーしかり、サッカーしかり、テニスしかり、バレーしかりです。ベースボールという競技を白紙の上に載せて率直に眺めれば、唯一ほんとうの意味で攻撃を仕掛けることのできるポジションはボールを持っている投手であるとも言われます。


おそらくこの例がもっともわかりやすいと思います。たとえばテニスで言えば、サーブをするのが投手であり、それに対応しリターンエースを打ち返すのが打者ということです。どちらが難しいかは一目瞭然です。打率300あれば打者は一流。


既出のように投手がものになるに比べて野手がものになる時間のコストは数倍かかることがわかっています。ペナントを制するにはどこまで投打のバランスをきれいに揃えることができるのかに尽きますが、例えば2017年をターゲットにして勝負に出るべく戦略的計画を立てれば、まず野手から揃えてから時間差をもって投手の整備にかかることこそがカブスの戦略的なチームつくりであるとも言及しました。


対応するのは打者の方が一般に難儀を極める。それを敷衍して考えれば日本人選手が最初MLBに乗り込んだのは野手のイチローではなく投手の野茂であったのも決して偶然ではないということになります。 更に言えばダルビッシュや田中の投手としての市場価値と青木のMLBでの最初の扱いを比較しても明らかなように、打者獲得のリスクの方が数段高いとマーケットは判断するのはある意味、実に合理的です。大谷がMLBではどちらで勝負すべきかは自ずから明らかですが、栗山は二刀流を真剣に考えているようです


表面的な言葉に囚われず観の転換をはかれば、このようにベースボールという競技の特殊性のひとつは、守備の主役と見られている投手こそが実は最大の攻撃的ポジションであるという点にあります。



大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

当ブログのポリシー

「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。