拝啓 高橋尚成様 クワーズフィールド物理学編

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08 /08 2016

高橋尚成さんがこの記事に目を通すことはまずないでしょうが、クワーズフィールドの投球における特徴について、物理学的に考えた時、チェンジアップについて間違った解説をされていたので一言だけ述べておきます。物理学の話ですが、わかりやすく書くように努めました。

通常4シームのことをライジングファーストボールというように、ボールにバックスピンをかけるとマグナス効果によって揚力が発生しボールがホップします。実際には重力によってボールの軌道は少しづつ下がるとは言われますが、その落ち方が回転数が多いとそれだけ抑えられ打者からすれば伸びるように見えるということですね。

物理学から眺めると投手が投じるボールはストレートも含めてすべて変化球なのですが、例えばバックスピンをかけた4シームと全く逆のボールにトップスピンをかけると桑田が投げたような落ちるカーブとなります。曲げたい方向に回転を加えることでボール周辺の空気に気圧差が生じマグナス効果が働いてボールの動きを変化させることができます。

地表に比べて高地では等しい体積の中の空気分子が少なくなるので気圧も小さくなりますが、地表との違いは下記の2点だけを抑えておけば理解可能となります。

特徴 1 

「高地では空気も薄くなるためボールがベースへ到達するまでに与える空気抵抗も小さくなり、ボールが減速しにくい。」

特徴 2 

「高地では気圧が低くマグナス効果がそれだけ効かなくことを意味しており、地表よりも変化率は低下する。」

この2つの特徴から投手の投げる変化球を3つに分類してその特徴を記します。

●ライジングファーストボールの場合

バックスピンをかけても地表の球場のようにクワーズでは当然ホップしない。ところが気圧が低いということは空気抵抗が小さいために、地上よりもファーストボールの減速が抑えられそのままズドーンとキャッチャーミットに収まるようになる。すなわち地表よりもホップはしないが伸びるという印象を選手に与えるようになる。

ライジングファーストボールは投手から見てやや有利なボール。

●回転を利用する変化球の場合

スライダー・シュート・カットボール・シンカー・ナックル・カーブなどですが、空気抵抗を利用して曲げていきますので、高地ではマグナス効果が効きにくくボールは曲がりにくくなり、空気も薄いためにブレーキもかからず減速せずにそのままホームベースまで到達することになる。

回転系の変化球は投手から見て危険信号のボール。

●無回転変化球の場合 

フォークやチェンジアップですが、基本マグナス効果を発生させないボールなので、地表と同じく重力に従うわけで最も変化球の中では一番気圧の影響の受けにくいボールとなります。ただし空気が薄いので減速率が低くなるため地表よりもボールの落ちるポイントが打者側になることがある。つまり落ちずにベースまでいってしまった場合、打ちごろの遅いボールとなってしまう。

無回転系の変化球は投手からみてそれなりにリスキー。

よって高地ではチェンジアップの落ちが鋭くなるというのは物理学的には誤った解説であると言っていいでしょう。誤解をする人も多いと思ったので一言書いておきました。ファーストボールが走り、回転系の変化球の変化が小さくなるので、無回転系の変化球が相対的により大きく落ちると高橋尚成さんが主観的に感じ取ったのかもしれません。そういう可能性なら十分にあります。

よってクワーズで投げる際の投手の戦略としては、やはりまず質のいいライジングファーストボールを増やすということになります。実際COLがそうした戦略を採用したとも伝えられています。

今日の記事は「パークファクターの基本 ドームランを考察する」の続編にあたる記事です。

東京ドームのドームランなるものは単なる都市伝説に過ぎないのか。

結論

物理学を通して投手の投げるボールを眺める時、すべてのボールは変化球である。直球や真っすぐ、ストレートを当ブログではマグナス効果を考慮し実はこれまでも基本的には速球、4シームやライジングファーストボールと呼ぶこととしてきた。


大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

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写真は古代ギリシャの神殿。