イチローの調子はいつまで続くのか セイバーメトリクスする

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05 /24 2016


「前田健太はクワーズフィールドをやり過ごせるのか」

この記事では当時ERA0.47前田健太についてセイバーメトリクスから眺めてどう捉えるのかという内容でした。極めて運に恵まれた投球をしており、近い将来ERAは3.00台へ向かってゆくことになると結論しているのですが、今回イチローのサンプルが極めて限定的であるという欠陥については括弧に入れておくとして、かなりざっくりとしたイチローのセイバーメトリクス分析をしてみます。

画面を通してまず最初に気づくのは空振りの極端な少なさです。K率4.4%とメジャーでも屈指の数字となっています。ちなみに規定打席に達しているプラドがMLBで最も三振しない打者ですが、その数値よりも更に低いのが現在のイチローということになります。つまり空振りを最もし難い打者にイチローはなっている。実際ボールへのコンタクト率でもMLB1位である同じくプラドを超えて94.2%。

●現在、MLBで最もボールへコンタクトできる打者である
→K率、コンタクト率が規定未満でありながら1位相当

同時にBB率が実際にキャリアハイの10.3%と二桁に乗せています。投手においてK/BBがその本質的な能力を端的に示すとセイバーメトリクスでは考えられていますが、打者においてもBB/Kは投手のK/BBほどではないにしても打者の何がしかを本質を表現していると思われます。毎年MLB全体ではBB/Kが1.00を超える打者は10人前後ですが、この数字が2.00をイチローは超えています。ちなみにBB/K現在1位はゾブリストであり1.80弱。最終的に1.00を超えていたらそれだけでも快挙。

●イチローの打撃に対するアプローチが明らかに変化している
→BB/Kが規定未満でありながら1位相当

昨年のBABIPが257であり不運であったという側面もあり、その反動なのか現在BABIPは400を越えておりその反動が来ているとも言えますが、何よりも最も注目すべきは対イチローで全投球の中で65%を投じる球種ファーストボールへの対応力です。2010年ころを境にイチローが衰退してきた最大の要因はファーストボールへ対応力の欠如でした。動体視力の衰えのためなのか速球をインフィールドへ強く弾き返せないというシーズンがここ5年ほど続いてきたわけです。ちょうど200安打を切るのがシグナルとして、イチローはその頃を境にセイバーメトリクス的にはMLB平均以下の打者となったのが現実です。イチローが2011から+wRCが100を完全に切る打者と成り果ててしまった。(100で平均的な打者と。)しかしこの数値が5年ぶりに100を超えている。

●全投球の中で65%を占めるファーストボールへの対応が全盛期並みに大きく改善。
→ファーストボールへきっちりコンタクトできる限り大崩はしない

昨年も打率300を越えた調子のいい時期もありました。しかしその好調時においてセイバーメトリクスの分析をするとおそらく240前後へ収束するのではないかという帰納的予測を個人的にしました。田口壮が「試合にもっと出れば打つようになる」という解説も、セイバー的に見れば、試合に出れば出るほど2015イチローの打率は確実に下がってゆくデータが出揃っていました。それは前田のERAが0.00台から3.00台へ向かうことは誰でも予測できたのと全く同様です。

そして今年のイチローですが、さまざまな指標を総合的に勘案して予測するに久しぶりに打率300超えをする可能性があると結論できます。今の数字は決して単に運に恵まれたでは片付けることのできない、技術的な裏づけがある。

結論

2016イチローは全盛期の感覚の中で、バッターボックスに立っている可能性が極めて高い。

セイバーメトリクスの分析は絶対に恣意的に数字を取り扱ってはなりませんが、当ブログが第三者の眼でざっと見た限りそんな結論です。つまりここ5年には絶対になかった感覚をイチローは手にしていることがセイバー的にも明らかになっています。ただし3000という記録迫って、昔のようにどんな球にも食らいつくダボハゼアプローチへ切り替わった時、打率は確実に落ちてゆくことになります。

また違ったシグナルが出てきたら 記事にすることにします。


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日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

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