前田健太はクワーズフィールドをやり過ごせるのか

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04 /23 2016
この記事はどちらかというと日本の広島ファン向けに書いた感じです。では行きましょう。ERA 0.47が大きくクローズアップされているLADの前田健太ですが4/19時点の成績が下記です。

K/9 7.11 BB/9 1.89 xFIP3.71 FIP3.03 ERA 0.47 LOB率100 BABIP250

そしてこちらが4/22時点の成績。

K/9 7.11 BB/9 1.89 xFIP3.59 FIP2.94 ERA 0.47 LOB率100 BABIP250

4/17に登板してからは一切投げていないにもかかわらず、よく見ると3日違うだけで指標の数字が一部変わっているものがあります。どの指標が変わっているのかというとxFIPとFIPです。この数字はいずれも前田がこれから一切投げることはなくても、試合がMLBで行われる限り、ずっと変動してゆくものです。

なぜxFIPとFIPが毎日変動するのか?

その理由は、毎日MLB全体の平均ERAが変動する度に、MLB全体の平均xFIPと平均FIPも平均ERAの数字と全く一致するように、毎日常に定数を変動させているからです。なぜこうした微調整を毎日するかというと、xFIPとFIPという数字は、ERAと比較するために作られた指標であるからに他なりません。ERAはサンプルが大きくなるに従って、xFIPやFIPへ近似してゆくという統計的な法則があります。この法則を最初に気づいたのがボラス・マクラッケンという人であり、セイバーメトリクス史上、最大の発見とも言われています。

LADの新思考派の首脳はおそらく、前田健太の実力を推し量るに何を重視しているかというとおそらくxFIPです。その実力を評価するにはSIERAでもいいですがxFIPで十分でしょう。FIPでもいいですが、理由はここでは述べませんが前田についてはxFIPがより現実的だと考えています。この数値が3.59ということは、現時点で前田のERA0.47は3.59を目指して推移してゆくことを意味しています。よって十二分に前田の実力もLADの首脳陣は評価しているものと考えられます。xFIP3.59なら3番手には入っていてもおかしくない優秀なスターターです。

昨年5月はじめの段階でカーショウがERA4.00台半ばの時、FIPは2.00台後半でした。この時もLADの首脳陣は左程慌ててはなかったと考えられます。なぜなら、カーショウのERAが2.00台へ向かって下降してゆくことが十分に予測できたからです。日本のメディアのように前田のERAをクローズアップしてもいいですが、LADの首脳は仕事ぶりとして前田のERAを評価しつつも、同時に冷静に前田の実力についてはFIP等で評価しているものと思われます。過大にも過少にもどちらにも偏らないバランスの中で、セイバーメトリクスも眺めながら前田を評価するのがいいのかもしれません。

前田の場合E-Fの乖離がここまで激しくそれを裏付けるようにLOB100 BABIP250 と運にも相当恵まれていることがわかります。ERAがFIPへ向かうにあたってLOBも長い時間をかけて75前後へ収束し、BABIPも295前後へおそらく収束してゆくことなるはずです。ただしこれらの話は投手によっては1年という単位の話でもないので誤解のないように。ちなみにNLサイヤングには最低FIP2.50前後は必要ですので、まずはサイヤングについても前田のFIPも2.00台中盤に突入してからの話ということになりそうです。更に言うならば投球回数がリーグ3位以内に入っていると現実味を帯びることになります。NLにおいてFIP3.00台のサイヤングはまずあり得ませんから。

「被弾率の高い NYYエース田中の行く末」

まとめ

●FIPとERA、両方ともバランス良く眺めて投手は評価しよう
●MLB全体のxFIP=FIP=ERAであり、3者の誤差は毎日補正されて必ず0となっている
●投手のスタッツであるxFIP、FIPは投げていなくても基本毎日変動する

MLB最大のヒッターズパークであるクワーズフィールドという難敵をどう回避できるのか、前田のERAにとっては特に大事な試合になりそうです。大炎上の可能性についてあの球場に限ってはどの投手であっても否定できるものでもありません。


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日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

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