なぜメジャーではFAによる選手の移動が多いのか

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12 /05 2015
久々になぜなぜシリーズです。そもそもメジャーのファームシステムは8軍までのピラミッド構造になっており、ドラフトでも毎年各球団50人セレクトするメジャ-とせいぜい8人程度しかドラフトしない日本のプロ野球では選手の人数そのものが違います。メジャーでは激しい競争原理から25人のアクティブロースターの枠を目指して、雲霞の如く優れた人材がファームから生み出されてきます。もちろんファームだけでなくメジャーには独立リーグやポスティングなどを通じて人材供給源も数多くある。それらの人材の受け皿としても12チームしかない日本と違いメジャーでは30チームもあり、需要と供給のパイの大きさが日本とは比較にならない程の大きさを持っている点が挙げられます。しかしこれはメジャーにおいて人材流動性が高い理由の必要条件に過ぎません。

メジャーにおいて人材流動性が高い<十分条件>を把握するためには民族性の相違まで踏み込んで考えてゆく必要あります。日本人はもともと<農耕民族>であり、自分に与えられた仕事場である田畑を協力しながら耕し 種を撒き 芽が出て 収穫を迎えるというルーティンをこなす文化があり、日本人の無意識下にもしっかり根付いています。一箇所(田畑は移動することがない ひとつのチーム)で仕事を積み上げてゆくDNAが埋め込まれていると言っても良いです。それが特に戦後直後においては終身雇用というスタイルにも繋がり経済的な繁栄をもたらしましたが、アメリカの人は元々が移民であり<狩猟民族>ということもあって、グリンキーではないですが餌が取れる最適の場所を求めて移動することを厭いません。一般的な社会にあってもキャリアアップするために何度でも転職するというスタイルが定着しています。

更には言うならばアングロサクソンは他の民族と比べても非常に戦略性が高く、日本のプロ野球とは違いメジャーでは制度として完全ウェーバーとFA制度がリンクしているため、再建期と勝負に打って出る時期を戦略的に明確に区分けする傾向があります。つまり人材の需要するチームと供給するチームが明確に二分されるということです。しかし日本のプロ野球ではこうした明確な戦略的区分けというものが判然としません。


なぜメジャーではFAやトレードによる選手の移動が多いのか?その理由3点にまとめると以下のようになります


●メジャーの方が人材の供給と需要のパイが格段に大きい。
●野球とベースボールに限らずビジネス一般として農耕民族と狩猟民族のDNAの違い。
●制度及び戦略性故に、人材の需要するチームと供給するチームが明確に二分される
文化や民族性の違いという深みまで降りていかないとそのほんとうの理由にたどり着くことは難しいかもしれません。

過去のなぜなぜシリーズ。もし読んだことがなければどうぞご覧ください。

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大谷翔平についてのスタンス

日本ハムOB・野球評論家・プロ野球ファン・日ハムファンから二刀流・大バッシングのまさしく四面楚歌だった新人時代から一貫して栗山監督及び大谷二刀流の擁護する立場を貫く。

メジャーに大谷レベルの選手いくらでもいるとした二刀流否定派・メジャー通による「ゴロゴロ大谷説」も日本ハム時代から一蹴。

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「これは現代に繰り広げられる壮麗なサーガであり、神話という文脈の中で大谷翔平という選手を捉えなければ、その実相は決してわからない。」

写真は古代ギリシャの神殿。